型式 | MS-05 |
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所属 | ジオン公国 |
重量 | 50.3t |
頭頂部 | 17.5m |
出力 | 899kw |
推力 | 40,700kg |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
搭乗者 | ジオン軍一般兵 |
ザクⅠの開発コンセプト
ミノフスキー粒子散布下でのレーダー等の観測機器が使えない状態での戦闘に対応するために、これまでの兵器のどのカテゴリーにも当てはまらない新兵器として開発されました。
新たな戦術の模索
ジオン公国は地球連邦政府から独立するために独立戦争を仕掛けようと考えていましたが、地球連邦に比べ国力が1/30しかなかった中で地球連邦政府に対抗すべくの同等の兵器群を揃える事は、もちろん不可能です。
その置かれている環境で戦争に勝利する方法を模索する事になりますが、ジオン公国はある技術に注目し、その新しい技術によって新たな戦術を生み出し、地球連邦を差別化できる兵器保有を目指す事になります。
それを実現させる具体的な要素が、
- ミノフスキー粒子
- モビルスーツ
です。
ミノフスキー粒子とモビルスーツ
ミノフスキー粒子は宇宙世紀の動力源のスタンダードとなっていたミノフスキー・イヨネスコ型核反応炉から偶然発見された粒子で、電気などを蓄えてしまう特性を持っています。
このミノフスキー粒子を空間に故意的に高濃度散布すると、通信や遠隔操作・レーダー等の観測機器の機能を奪う、もしくはその機能不全を誘発することが出来ます。
つまり、レーダーも使えないので肉眼等で敵を察知する・ミサイルの遠隔操作も行えない、etc・・・
原始的な戦術に戻らざるを得ない環境を作り出すことが可能で、言い換えれば地球連邦政府がこれまで培ってきた高度な観測機器類に依存した戦術や兵器による効果を一蹴する事が出来るのです。
その中で原始的な戦術「白兵戦・格闘戦」に対応できる兵器を開発できれば、連邦に勝利する事が可能であると考えました。
この考えを基にジオン公国軍は「新兵器・モビルスーツ」の開発に着手します。
モビルスーツのルーツ
モビルスーツは元々、スペースコロニーを建設する重機を基に開発が行われていきました。
白兵戦・格闘戦をメインに考案されたモビルスーツは必然的に人型に近づいていき、先ずは2足歩行の技術開発が行われていきます。
ZI-XA3という史上初のモビルスーツ完成後、複数のテスト機が製造され、その基礎技術を基にザクⅠの原型機である、MS-01を完成させます。
しかし、核反応炉の小型化や関節部分の強度不足、機動性の問題等 様々な課題を残し、到底 実用レベルに達する性能を有することが出来ませんでした。
ただ、国家独立と言う崇高な目的を成就させるには、また、ミノフスキー粒子散布下の環境を前提とした戦術に於いては、新兵器・モビルスーツの開発は必須事項です。
技術的課題と原因を洗い出し、テストと改良・データ収集を繰り返しながら、MS-04まで試行錯誤は続くのでした。
量産決定! MS-05・ザクⅠ
U.C0071辺りから開始されたモビルスーツ開発研究は、概ね3年の時間を費やしU.C0074.2に、ようやくMS-05・ザクⅠの初号機を完成させました。
先代のテスト機・MS-04を上回る性能を発揮した事から、このデータを基にジオン公国軍は量産を決定。
地球連邦政府への対抗の切り札「ザクⅠ」は、U.C0075.8に量産型の製造が開始されました。
やがて宣戦布告。
ザクⅠは戦果を残すべく戦術の中心兵器として実戦配備されました。
もちろん初めて実戦に投入されたモビルスーツであり、ジオン公国軍の宣戦布告時のブリティッシュ作戦やルウム戦役では破格の性能を発揮し、地球連邦を敗北寸前まで追い込んだ立役者となります。
宣戦布告時は、まさにヒーロー的存在だったこの機体は、度重なる作戦で少しずつウィークポイントも発見され、地球連邦軍のモビルスーツ開発の脅威もあり、開戦から数ヶ月で改良進化版のザクⅡに主役を譲る事になります。
まとめ・考察
ザクⅠについて記述しました。
ジオンのモビルスーツ開発にあたり、ザクシリーズが開発されえる前、「ZI-XA3」という試作機が製造されました。
ガンダムオリジンでは、モビルスーツの開発初期段階から黒い三連星でお馴染みの「ガイア・オルテガ・マッシュ」がテストパイロットとして携わっており、そこに遅れてランバ・ラルも同じくテストパイロットとして参加しています。
当時の試作機はモビルワーカー(MW)と呼ばれ、建設重機に毛が生えた程度の物でしたが、ザクと比べた姿を見ると様変わりしていて、ザクが完成するまで幾度となく工夫や改良が加えられていったのが想像できます。
この機体は、マッシュがパイロットとして搭乗していました。
やがてザクⅠが量産された後、モビルスーツ開発に貢献したご褒美だったのか、黒い三連星仕様のザクⅠとランバ・ラル専用のザクⅠがそれぞれに与えられています。
MS-05B・ザクⅠ 黒い三連星仕様。
黒い三連星のパーソナルカラーがこの機体で定着したヨ。
「青い巨星」の異名はこの機体で定着しました。
この後のマイナーチェンジ機 MS-06・ザクⅡは、スラスターの増強など様々なカスタム機が準備されていますが、ザクⅠに於いては携帯装備の強化程度で、機体そのもののカスタムはあまり施されなかったようです。
ザクⅠは「旧ザク」とも呼ばれる事がありますが、ザクⅡが主力機となった時に旧型として取り扱われるようになった為の俗称です。
それは言わなくても分かるか。。
以上、余談でした~。
量産されたMS-05
通称:ザクと呼ばれましタ。