ボールの開発コンセプト
地球連邦軍のV作戦によって生み出されたジムは、オデッサ作戦前後に実戦配備されていきます。
オデッサ作戦後の戦局はとんとん拍子に進み、宇宙での戦闘が始まりますが、ジムの量産が追いつかず、ジオン公国軍に対抗できるほどの部隊編成ができなかったので、すでに作業用として使用されていたスペースポッドに武装を施し、低コストで短時間に部隊を編成することを目的として開発されました。
ボール量産!とにかく数で物を言わせましょう!!
地球連邦軍の作戦士官は非情です。
作業用ロボットの頭に大砲を付けて、なんとなく武装したかなぁ という兵器として未完成のものを実戦配備します。
約1200機生産されたようですが、このほとんどがソロモン攻略戦や星一号作戦で撃破されています。
つまり、1200人の兵士を未完成な兵器(棺おけ)に入れて特攻させた様なものです。
ボールの武装は180mm砲一門のみ。
しかも弾薬装填数は6発です。
一応、腕は付いていますが接近戦用の武装は無く、180mm砲を撃ち終えたら、逃げるか特攻するしかありません。
とにかく数で物を言わせるために、このボール(棺おけ)を量産し部隊を編成したのです。
ボールの運用目的
ボールは基本的にジムとペアになって行動するように配備されています。
ガンダムとガンタンクの関係に似ているのですが、最前線に出て接近戦・格闘戦を行うジムをボールが後方から援護射撃するのです。
ジムはザコキャラ扱いされていますが、基本的にはガンダムに似たスペックで作られていて、そこそこの高性能を確保しています。
そのジムをなるべく最前線に送り出しやすいようにする目的があったのです。
とは言えど、ジムも生産ラインの問題や、基本データがそろわない中で量産をした事から(ジムに関連記述)、計算どおりの機動性や出力を出す事ができず、せっかくボールが援護射撃してジムを前線に送ってもジムがやられ、その後当然のごとくボールも撃破され・・
と言う悪循環で地球連邦軍は膨大な損害を被り、兵器として中途半端なボールは ほぼ全滅しました。
ボールのコストとネーミング
ボールは、一年戦争勃発前からあった作業用スペースポッドを改良した兵器だったので、設計に要する時間や、費用を圧縮できたことと、モビルスーツには到底達しない性能で、核エンジンなども搭載していなかったので、ジムの1/4のコストで生産されていました。
以前、こんな記事を書きました
この記事の中ではジムは350億円という事になっています。
すなわち、この1/4のコスト 88億円という事になります。
。。。ボールが88億?
なんか高い気がしますが、F-22戦闘機は140億円以上との話もあるようで、そう考えれば安いのかなぁ。。
戦局と時間と費用を考えると地球連邦軍の作戦士官も、ボールを量産する以外に戦力の体裁を整えることが出来なかったのでしょうが、でも「ボール」って見たままの名前も馬鹿にしているような・・・
ボールに乗せられた兵士の事を思うと、凄くかわいそうな気がするのは私だけでしょうか?・・・・
しかし、ボールでザクを撃破するシーンもあります。
相打ちだったのですが、ボールでザクをやっつけるなんて・・・
戦術によっては、ボールでザク撃破も可能なんですね。
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ボールは可愛そうな運命をたどる・・・「ジャグラー」の開発
ボールは兵器として非情に可愛そうな運命をたどっています。
ボールに登場して命を落とした兵士は、きっと何も報われず死んでいったのでしょう・・
そんな不遇の人たちの鎮魂をよそに、地球連邦軍は「ジャグラー」というモビルスーツを開発します。
サイコミュ試験型モビルスーツ 「ジャグラー」
この機体は地球連邦軍のサイコミュ試験型モビルスーツとして開発されますが、エルメスなどで見られるビットの様な遠隔操作兵器を備える代わりに、ボールをビット代わりに装備しています。
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エルメスに装備されているビット |
その当時の地球連邦軍のサイコミュ技術は0に等しく、その装備したボールをサイコミュの原理を使って遠隔操作出来る技術もありませんでした。
遠隔操作できないならボールをどの様に使ったかというと、副操縦士がボールをレーザー通信で操るという方法をとって攻撃を行っていたのですが、ミノフスキー粒子が濃い過ぎると操作不能に陥ったり、副操縦士とパイロットの息がぴったり合うわけも無かったので、モビルスーツの動きを抑える必要がありました。(誤ってモビルスーツ本体を誤射する可能性があった)
切羽詰まったらボール射出! ジャグラーの名前の由来
二人のパイロットの息も合わず、もうどうしようも無くなったら、なんとボールを勢いよく射出し、相手にぶつけて撃破するというボールに乗って戦死した人をあざ笑うかのような使い方をすることもあったのです。
相手にぶつけて破壊しようという発想はボールに乗って戦死した人があまりにもかわいそう過ぎます!
そんな使い方するならば、「俺達は犬死したようなもんじゃないかー!使い捨て兵器に載せやがって!!」と戦死者の声が聞こえてきそうです・・・
しかも「ジャグラー」って曲芸師・・エンターテイナーの呼び名です。
エンターテイナーが球(ボール)を使った曲芸にちなんで名づけているのです。
要は見せ物です。
これもなんとも馬鹿にしたようなネーミング・・・
ちなみに「ジャグラー」というモビルスーツは、G-ジェネレーションなどのゲームに登場します。
仕官じゃなくて、士官でしょ?
Mayuさん。
コメントありがとうございます。
失礼しましたー。修正( `ー´)ノ
地球連邦軍の戦犯!? ここでの『戦犯???』という使い方は不適切です。まあ〜 ここでのウンチク、云々はヤボなのでやめときますが、あんまり『戦犯』なる言葉は使わない方がよろしいかと思います。
なみへえさん
コメントありがとうございます。
ご指摘を受け、確かにこの言葉は色々な誤解を招くかと思いました。
不快な思いをされていればお詫び申し上げます。
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