ハヤト・コバヤシ

ハヤト コバヤシ フラウ
所属 地球連邦軍
出身地 不明
所属部隊 第13独立部隊(ホワイトベース隊
年齢 15歳 身長150cm
階級 伍長
能力 モビルスーツパイロット

ハヤトは一年戦争開戦後にサイド7に移住。

住まいはアムロの家の真向かいでした。

戦争を通じて特異な成長を見せるアムロの存在は、「身近」であったからこそ 常にハヤトの中にある劣等感を際立たせました。

  • 自分を律しようとするハヤト。
  • 変化し続けるアムロ。

ハヤトとって一年戦争とは?

ホワイトベース隊の一員として、どの様な成長を遂げたのでしょうか?

嫉妬とコンプレックス

多分、ハヤトはフラウ・ボゥにずっと好意を持っていました。

でも 幼馴染のアムロに何かと世話を焼くフラウの姿は、ハヤトの嫉妬心をくすぶる火種でしかありません。

15歳の少年にはありがちな話です。

では、そのアムロがイケててハツラツとしてて、活発か?

と聞かれれば それは真逆。

ただの機械いじりが好きな愛想の無い根暗なヤツです。

ハヤト

なんであんなヤツに。。

ならば、ハヤトにもチャンスがあるか?

と聞かれると、ここからがハヤト自身が意識するコンプレックスな部分。

背がちっちゃい。。

チビなのです。

しかし 柔道では黒帯を取得する程の腕前で、強く たくましくありたいと願う気持ち。

ハヤト コバヤシ フラウ

また、そこから生まれる 負けず嫌いな性格を持ち合わせています。

その 一方で、アムロと対比した他人からの見られ方を 少なからず意識していて、そんな気の弱い一面もあったりします。

アムロ・レイのパイロットセンス

ライバル心を燃やし、アムロの「いいところ」を受け入れられないハヤト。

でも、そんなアムロは勇敢にも自らガンダムを駆り、敵を撃破していきます。

ハヤト

僕も負けてられない!

負けず嫌いから来る行動は 置かれた環境も相まって、ハヤトはガンタンクのパイロットとして戦場に赴く事になりました。

ぴろすけ

皮肉にも前線で躍動するガンダムを援護する役割を担っています。

ガンタンク 【RX-75】

2013年8月20日

兵器性能の違いがあるにしろ、パイロットとしての才覚は客観的に見てアムロの方が圧倒的に上です。

この事で、評価が上がるアムロと比較する自分の中の嫉妬のダメージは耐え難いものに。

更に、勤勉にパイロットの訓練を重ねたり、クルーとして働く自分を他所に、アムロの勝手なスタンドプレーが許されてしまう事態に我慢の限界を迎えてしまいます。

ぴろすけ

軍服を脱ぎ、ガンダムを持ち逃げしたアムロ。
軍法会議ならば敵前逃亡か機密漏洩か。
これが独房入りだけの処分で済んでしまいました。

この時、賛同する他のクルー達とホワイトベースから降りる決断をした事もありましたが、評価されるアムロとの優劣がどれ程 悔しかったか。

頑張る自分を認めて貰いたかった、アムロと張り合おうとするハヤトなりのプライドと意地が垣間見えます。

戦士としての目覚め

甘えられる存在の戦死。

戦いの途中、上官で兄の様な また共にガンタンクのパイロットであったリュウ・ホセイが戦死してしまうのでした。

ぴろすけ

操縦とガンナーとに別れ、協力して戦う事が多かった二人です。

ハヤトは、自分に問いかけ始めます。

自分が何と戦っているのかを・・・

嫉妬から始まり、アムロに囚われた「わがまま」を感じ始めるのでした。

その甘さが目的を見失わせ、戦場に身を置きながらも明瞭な意志を示せなかった自分が要因で、ホワイトベースの精神的支柱を犠牲にしてしまったのです。

この事でハヤトは、少しずつ自分と向き合うようになります。

フラウとハヤト

戦争終盤、ニュータイプに覚醒し 異常なまでの成長を続けるアムロ。

その姿に強烈な違和感を持つのが、一番付き合いが長かったフラウ・ボゥです。

もはや異なるフィールドに居るアムロ。

ハヤトも認めたくは無いもののアムロに対し、フラウと同様の感覚を持っていました。

そして、二人はおぼろげながら理解します。

自分のはかなさ、非力さと弱さ。

 

…そして強さも。

 

ハヤトはアムロに負けたのではない。

アムロは異なる才能を持っているだけ。

ハヤトの、自分に持ち得ない物を持とうとする報われない努力は、頑張る本来の力点を見失わせ、自分で自分を苦しめているのです。

  • 自分が持つ「強さ」。
  • 他人が持つ「強さ」。
  • そして、自分らしさとは?

これを理解し始めたハヤトと、同じ境遇にいたフラウ。

二人は、何時しかお互いを解り合える存在となっていました。

この事で、もう1つ。

  • 共に協力していく「強さ」。

ハヤトの成長は一年戦争以降も続く事になります。

ハヤト・コバヤシの成長

一年戦争は、ハヤトに色々な苦痛や疑問を投げ掛けました。

それらをはね除け、見事に生還したハヤトは 終戦後 フラウ・ボゥと結婚。

ホワイトベース隊にいた戦争孤児のカツ・レツ・キッカを養子に受け入れ、共に協力し、生きていく「強さ」を体現していきます。

ハロAI強化ver.

カツ・レツ・キッカ。
オレの友達だヨ。

自分らしさと強さを知ったハヤト。

しかし、しばらくは不服ながらも地球連邦軍が所管する戦争博物館の館長として働いていて、その後、反連邦組織「カラバ」に所属。

再び戦う事を選択しています。

まとめ・考察

ハヤトについて記述しました。

結局、ハヤトの「らしさ」や「強さ」って何だったのか。

れそを考えていくと、ハヤトとは、

  • 人に捧げられる力。

と言うところでしょうか。

アムロという高い壁に当り、対比した自分の弱さを知り、でも挫けず成長を求め続けたハヤト。

Zガンダムのグリプス戦役時には、フラウと協力しながらも地球に於ける同胞への支援・援護を活発に行い、民間人の避難活動にも尽力しています。

カラバ所属後は空中拠点を担う輸送艦「アウドムラ」を任され、指揮官としての才覚も発揮。

自分が「立つ」のでは無く、人を活かすアクションや組織の強みを引き出せる度量が認められ、その立場を手に入れているのです。

これがハヤトの「らしさ」であり、アムロに負けない、逆にアムロが上回る事の出来ない ハヤト独自の「強さ」なのですね。

カラバには後にアムロも所属し、ハヤトと共闘します。

ハロAI強化ver.

カラバ所属時のアムロだヨ。

  • 方やパイロット。
  • 方や指揮官。

高い能力を持つ二人。

ライバル視していた戦友と、今度は逆に互いを高め補い合う関係になったのです。

ハヤトにとって、こんなに心強い事はなかったでしょう。

 

ただ、ハヤトって生き方としては「へたくそ」なのかも知れません。

自分の事より、他人の事。

それを自分の事の様に取り扱えるハヤトは、誰に替えが効かない程の「強さ・らしさ」を得てしまったのかも知れません。

ただ、いいヤツってのは いつも先に逝っちまう。。

ぴろすけ

すんません。
以上 余談でしたー。




ハヤト コバヤシ フラウ

2 件のコメント

  • 先日、富野監督が講演で、
    「ハヤトというキャラは当初メチャクチャつまらなかった。こんなヒーローの引き立て役のためだけに生まれたような少年をどう描けばいいか解らなかった。
    しかし終盤ずっと好きだった女の子に、情けない本音を漏らしそれを受け入れてもらえる「権利」を与えられる事を思いついた。これがハヤトのドラマのゴールである。
    そのゴールを設定した事で描ききることが出来た」
    という旨の事をおっしゃっていました。(という事を又聞きしました)

    ハヤトは作中で極めて地味で、同じポジションのカイやセイラ、スレッガーと比べても、コレといって分かり易いドラマは描かれていません。
    しかし上述のゴールがあるお陰で、僕達はハヤトのドラマを想像し親近感を抱く事が出来ます。
    それぞれにキャラに、それぞれのドラマとゴールを設ける事で、ガンダムという物語は厚みを持たせられているのだと改めて感心しました。

    • はやぬくさん
      コメントありがとうございます。

      これは深い話ですね。
      ガンダムの生まれた当初を考えると、キャラ設定や技術・ストーリー構成も曖昧で以外に見切り発車した感が散見されますよね。
      ただ、その設定が後に一つ一つハマっていく落としどころの持って行き方は確かに目を見張るものがあります。
      それが私たちの感動や、新しい発想 解釈に繋がっていくのですから。

      もはや富野監督が試行錯誤の末に出されたなぞかけに対し私たちが反応する、コールアンドレスポンスみたいですね。
      これがおっしゃる通り、物語の厚みを持たせているのだと思います。

      キャラの人隣り。
      紐解いていくと面白そうですね。

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    ガンダムは好きですが、宇宙世紀でないシリーズは詳しくありません。 シャアとアムロが織りなす世界観が好きなのです! 「塾長」と称していますが、ただの一年戦争ヲタク。 熊本県在住 普通のサラリーマン。 階級は伍長あたりで、もちろんオールドタイプであります。。