型式 | MSM-04 |
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所属 | ジオン公国 |
重量 | 91.6t |
頭頂部 | 19.2m(推定) |
出力 | 1,870kw |
推力 | 109,600kg |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
搭乗者 | アカハナ ジオン軍一般兵 |
アッガイの開発コンセプト
キシリア・ザビ少将の地球方面攻略の主な戦略の中に、海洋においての優位性を保つ事があげられていました。
南米ジャブローにある地球連邦軍本拠基地もアマゾン川流域に位置していたことから、水陸両用で運用できるモビルスーツの開発に着手し、MSM-03ゴッグに次いで開発された低コスト型モビルスーツです。
アッガイ開発の経緯
先にも述べたキシリア・ザビ少将の海洋による優位性確保の為に、当初テストされていた機体は、MS-06ザクをベースとしたMSM-01「マリンザク」です。
ザクの宇宙用装備を廃した後、潜水艦等でも見られるバラスト注排システムや、バックパックの水流ジェットエンジンへの換装、水密強化などの改造を施され7機程生産されました。
しかし、元々の設計条件や使用環境が異なっていた事から、試験機の域を出る性能を有しませんでした。
そこで水中での設計条件と運用を目指しMSM-02ゴッグの試験型を開発した後、MSM-03ゴッグを完成させます。
しかしゴッグは開発コストがかさんだ上に一機あたりの生産コストが非常に高くなってしまったので、ジオン公国軍は安価で量産可能な水陸両用モビルスーツの開発を模索し始めます。
それが、このアッガイです。
アッガイの母体機
ジオン公国は地球連邦に比べ、国力が1/30しかなかったと言われています。
そんな中で海洋部隊の充実を図るには、低コスト機を生産せざるを得なかったのですが、その事情によってアッガイの部品はテスト機のMSM-01同様 ザクの部品がほとんどを占めています。
機体の構成部品の7割をザクの部品が占めるとも言われていて、目的通り低コストでの生産を可能にし60機程生産されましたが、安かろう悪かろうと言う言葉通り、性能面ではゴッグを大きく下回る形となりました。
アッガイの性能
ゴッグはガンダムのハイパーハンマーを受け止めるほどの機体強度とパワーを有していますが、アッガイのボディーは水密を保つ程度しか強度が無かったようです。
また、2基搭載された核ジェネレーターはザクの物を流用しているので出力が低く、メガ粒子砲も右腕だけに装備され(アイアンネイルも右腕だけ)、左腕にはミサイルランチャー、頭部には105mmバルカン×4門の装備にとどまっていて、火力は決して高いものではありませんでした。
しかし、出力の低さは逆に熱源探知機などにサーチされない程の「低放熱」という結果を生み、思わぬ副産物を手に入れた事に乗じて装甲に電波吸収剤を施すことにより、ますます探知されにくい性能を手に入れる結果となりました。
低コストを追求した結果、偶然にも「忍者」のような隠密性能を獲得する事が出来たのです。
この性能を有したことにより、アッガイに対する費用対効果は数段跳ね上がり、実際に ジャブロー基地周辺のトーチカにも目の前に現れるまで発見されずに接近し、ジャブローへの進入を可能にしたのです。
この性能を有効利用し、主に特殊任務や偵察などで多く運用されていたようです。
ジャブローでの戦い
アッガイの隠密性能はジャブロー攻略戦前の基地内進入までは大きなアドバンテージとして効果的に発揮され、潜入した時は人にも発見されませんでした。
時間と供にジャブロー潜入が発覚しはじめ、戦闘がはじまると、基本的な機体性能が低かったアッガイは撤退を開始します。
しかし機動性も高くなかったアッガイはガンダムにあっという間に追いつかれてしまい、意図も簡単に撃破されてしまうのでした。
隠密性能を手に入れた機体は、ジェネレーターの出力不足による火力不足等の問題で総合性能のバランスが取れずに全ての作戦に対応できる万能機とはなりませんでした。
それは低コストが招いた弱点でもありましたが、海洋部隊の中核を担う量産期としてユーリ・ケラーネ少将が率いた極東方面制圧軍などにも配備され、ある程度の戦果を残す事となりました。
しかしジャブロー攻略に失敗し、主な戦場が宇宙へ移っていったことによりその姿は次第に表舞台には出てこなくなり、そのまま終戦を迎える事になります。
まとめ・考察
アッガイについて記述しました。
幼児体型の様な意外性のアッガイ。
アッガイの活躍は 哀・戦士編 で見る事ができます。
以上 余談でした~。
ORIGINでは特殊部隊の歩兵を数名載せて現地へ展開させる、いわゆるAPC(装甲兵員輸送車)のような使われ方をしていましたが、アッガイの特性を見るに本来そういう機体なんじゃないかなぁと思ったり。
水路で潜入し、混乱して迎撃も儘ならぬうちに戦車くらいならやすやすと蹴散らして逃げ去るAPC、となるとなかなか厄介な気がします。
アッガイですが、戦車を蹴散らすどころか
映画版では61式戦車の砲撃で撃破されてるんですけどね。
実を言うと初期のモビルスーツにとって戦車や軍用機や固定砲はなかなか強敵だったらしいですが。
公式かどうか怪しいですが、バンプレストのゲームなどでそういう描写があります。
名無しの一般兵さん
コメントありがとうございます。
廉価版の代表格アッガイですが、隠密性能が高いので攻撃力が低くても奇襲攻撃に期待が持てます。
メガ粒子砲を備えており、加えて破壊工作員を現地へ展開する運用法は確かに厄介かもしれません。
但し、奇策・奇襲はそうも何回も通用するものでも無いです。
アッガイの運用法はコマンダーの腕に依存するかもですね~。