ギャンの開発コンセプト
地球連邦軍のモビルスーツ量産とビーム兵器の標準化。
ジオン公国軍モビルスーツの主力である実弾兵器武装では火力不足という面が露呈されてきた事による次期モビルスーツ開発の中で、接近戦に重きを置いて製作された試作モビルスーツです。
ギャンとゲルググとのトライアウト
オデッサ作戦での敗北で一気に地球上での勢力を失ったジオン公国軍。
同時に地球連邦軍の勢力が一気に宇宙まで達した大きな理由の一つに、地球連邦軍がモビルスーツと言うジオン公国軍と同等の兵力を保有し、実戦配備し始めたからです。
しかもビーム兵器標準装備という高火力を有したジム等は、ジオン公国にとって脅威になり得ました。
それによってあせったジオン公国軍は、ガンダムとほぼ同等の能力を有するモビルスーツ「ゲルググ」と、この「ギャン」を試作し、トライアウトを行いました。
このトライアウトと戦局で総合判断した結果、地球連邦軍の宇宙侵攻による大規模戦闘が予想できた事と、データ的に高い汎用性をもつゲルググがギャンに比べ総合性能が高いという結論になり、ゲルググが量産される事になりました。
それにより、ギャンはマ・クベが搭乗した1機のみ生産されるに終わりました。
つまり、ギャンは戦力外通告されたのです。
超高性能な接近戦専用モビルスーツ
ギャンは、グフでの教訓を生かせていません。
グフの弱点は一言で言うと「近づかなければ攻撃できない」=「大破率とパイロットの死傷率が上がる」=「ジオン公国にとって損害が増える」という事です。
ギャンの武装は、ビームサーベルとニードルミサイルというけん制用ミサイルと浮遊式機雷のハイド・ポンプだけです。
この2つの武装はガンダムに対し、致命的なダメージを与える事ができず、開発コンセプトにもある火力不足問題を全くと言っていいほど解決していません。
しかもニードルミサイルとハイド・ポンプは盾に内蔵されています。つまり、盾をビームサーベルなどで一突きされたら、内蔵されている兵器が一気に連鎖爆発。自爆に等しい状態になります。
どちらかと言うと、「盾」ではなく、「ウェポンコンテナ」です。
それを盾として使うとは狂気の沙汰としか言いようがありません。
しかもギャンは、それ程機動性が高いモビルスーツでもなかったので、間合いを詰める事が難しく、ギャンの接近戦に重きを置いた性能を100%出す事は出来ませんでした。
接近戦能力は非常に高い能力を有していますが、ガンダムとの決戦では、得意とする接近戦で敗北を喫し、いいところ無しで出番を終えてしまいました。
ギャンとガンダムの世界観
ジオン公国軍は、何でギャンを作ったのでしょう?
機体コンセプトがバラバラなので、性能を上手く表現できません。
しかし、ガンダムの中ではギャンは結構みんなの記憶に残っているモビルスーツです。
ガンダムは空想アニメで、モビルスーツという夢の乗り物を私達に提供してくれましたが、ギャンはちょっと西洋チックで遊び心が見え隠れする部分もあると思います。
ガンダムの世界というのは40歳を超えた私にもワクワクさせる物を提供してくれます。(スイマセン余談でした・・)
いつの頃からか。試作の形式番号にYが付いたのは。これが納得いかない。もし試作にYが付くなら、サイコニュ試験ザクは?その高機動型はなぜYMSN-01にならない?なんていい加減な設定なのだろうか。型式なんて管理局の整理番号みたいなものだし、その管理局が試作かどうかなんて気にするか?初期の頃のようにギャンはMS-15、ゲルググはMS-14で良い。ちなみにYが試作という設定はアメリカから模倣したものであろう。たとえばイーグルやトムキャットが開発当初はYF-15とかYF-14とされていたから。ラプターも同様。しかし、実践で運用された時点で正式採用なのである。ましてや運用テストで出撃したわけではあるまい。したがってMS-15ギャンが正しいのである。
ギャンというMSは個人的には好きですが、
遠距離武器を持っていないのはあり得ない話です。
ゲルググあたりのビームライフルを共用してもいいじゃないですか。
出力的にドライブできるでしょう。
盾に弾薬を入れているのもおかしな話です。
装弾数も映像を見ていると恐ろしく多いです。
どこにあんなに搭載されているでしょうか。
ハイドボンブ?というのは隠された爆弾だから、
どこかに隠し持っているのでしょうかね。
しかしボンブって…ボムに言い換えてほしいです…
難問さん
コメントありがとうございます。
また、返信が大変遅くなり、年をまたいで1カ月かかった事もお詫び申し上げます。。
さて、ギャンについてですが、設計思想が何なのか非常に気になります。
個人的には「近づかなければ攻撃できない」という点で、グフの宇宙版というところでしょうか。。
近づかなければ攻撃できない機体に、指揮官の立場であるマが、よく搭乗したなとも思います。
いくら切羽詰まった所で、いや切羽詰まったからこそ、選択肢が多い武装をすべきではないでしょうかね。
結果、ガンダムに接近戦でぶった切られている結末も、犬死に近いような気がします。
マの美意識の高さから、造形に拘り過ぎたのですかねー。
少し話が逸れますが、接近戦用の有効性が良く分かりません。
地上やコロニー内で剣を持って戦うシチュエーションになんてなるのでしょうかね。
果し合いじゃあるまいし。
ミノフスキー粒子の影響で有視界戦闘までは理解できても、
ライフルで撃ち合える距離から更に接近するでしょうか。
ビームの速度と威力から考えて、
「有視界まで接近する→撃破するまで間を取って撃ち合う」で事足りるような気がします。
宇宙空間でなら少し理解できます。
混戦になれば四方に向けてビームは打てませんので。
そんなことしたら味方に当たってしまいます。
ある程度敵陣に入り込んだら、
切り合いになっても仕方ないかなぁと。
とすると、オールレンジ攻撃などもっての外ですね。
ジオングなんかは拠点防衛には使えないでしょうね。
ちなみにやられたメカの爆発は核反応炉のせいではなく、
推進剤の残量による誘爆のはずですが、
接近戦だと自分も被害を被るでしょうね。
難問さん
いつもコメントありがとうございます。
さて、接近戦についてですが、ジオンによるミノフスキー粒子散布下のモビルスーツ運用方法の読み間違いがこの問題を際立たせていると思います。
仰る通り、「接近しなければ攻撃できない」は、大破・死傷率が格段に上がりますよね。
接近戦が想定されるのは良いとしても、頻度とか強度の検討が不十分で、グフなんかは見切り発車の量産となったのですかねぇ。
一方の連邦は接近戦に特化したような機体は少数試験機がある程度で、量産には至っていません。
それは、接近戦におけるデメリットについてしっかりと検証できていた裏付けと言えると思います。
その上で、ゲルググ VS. 接近戦しかギャンのトライアウトを行っていたジオンは、何に狙いがあったのか疑問です。
そりゃ、中距離以上でも致命的なダメージを与える事ができるビームライフルを装備したゲルググが勝るに決まっているような。。
ジオンの兵器群の構成は説明がつかない点が多いと思います。。