モビルスーツのスラスター推力って何? 推力の比較

スラスターとは「推進器」と言う意味で、物を前に押し出す装置の事を言います。

RX-78-2 ガンダムで言うと、背負っているランドセルや脚部に、このスラスターが装備されています。

下記ガンダムのスペック表に「推力」とありますが、これがモビルスーツに装備してあるスラスターが、どれ位の推進力を持っているかを示す数値です。

型式RX-78-2
所属地球連邦軍
重量43.4t
頭頂部18.0m
出力1,380kw
推力55,500kg この数値
装甲材質ルナ・チタニウム合金
搭乗者アムロ・レイ

しかし、数値だけ見てもピンと来ません。

モビルスーツが装備するスラスター推力と現代兵器のスラスター推力を比較してみましょう。

ガンダムのスラスター推力について考える。

例えばガンダムは「スラスター推力55,500kg」とあります。

ガンダム【RX-78-2】

2013年8月20日

簡単に言うと「55.5tの重さの物を重力に対して垂直に押し上げる力がある」という意味です。

ガンダムの重量は43.4tあります。

これに対して55.5tの推力があるという事は、

  • 55,500÷43,400=1.278

となりますのでガンダム1.28機分を押し上げる力があると言う計算になります。

ガンダムの重量に対して約1.3倍程度です。

ハロAI強化ver.

・・・コの数字は優れているのカ?
よくわからないナ。

少し比較をしてみます。

重量とスラスター推力を基にした超簡単な比較

F-15戦闘機 イーグル

先ずは、比較対象をF-15戦闘機 イーグルにしてみたいと思います。


ぴろすけ

F-15戦闘機 イーグル
2018年現在でも運用されている戦闘機です。

このイーグルは、スラスター推力が21,600kgとなっており、ガンダムの約1/2程度以下です。

イーグルの重量は25t(フル装備)ですので推力÷重量で計算すると、

  • 21,600÷25,000=0.864

となり、これと比較するとガンダムの推力はイーグルを大きく上回っています。

もちろんイーグルは翼で揚力を得られるので、ガンダムとイーグルの単純比較には難があるかも知れませんが、簡単な目安として捕らえてください。

サターンⅤロケット

もうひとつ比較してみましょう。

アポロ計画等で使われたサターンⅤロケット。

ハロAI強化ver.

三段ロケットのサターンⅤだヨ。

このスペックを基に計算してみると、推力が3,465,000Kgで総重量が3,038,500kgですので、

  • 3,465,000÷3,038,500=1.140

となり、数値が1以上になります。

ロケットこそ「重力に対して垂直に押し上げる」能力が要求とされる訳ですが、上記したガンダムの数値のほうが上回っているので、ガンダムも燃料の事とか耐久性とかを無視して単純に考えれば重力圏を離脱する事ができると言う事になります。

他の機動兵器と比較してみる。

上記した考え方で、機動兵器同士で比較してみましょう。

RGM-79 GM

ガンダムとジムとを比較すると、ジムはガンダムと同じ推力なので、重量が軽い分、ガンダムよりも早く動けるという事になります。

  • 55,500÷41,200=1.347(ジム)> 1.278(ガンダム)


ぴろすけ

量産型ですが実は、かなりのハイスペック機・GMです。
因みに、センサー有効範囲もガンダムより上です。
でも何か弱そうに見える。。

MSM-07 ズゴック MSM-04 アッガイ

水陸両用のモビルスーツ ズゴックアッガイのスラスター推力も凄いものがあります。

しかし水陸両用モビルスーツはジェネレーターを水冷式にしていますので重量が重い分、数字上はガンダムとほぼ同等ですね。

  • 83,000÷65,100=1.274(ズゴック)≦ 1.278(ガンダム)
  • 109,600÷91,600=1.196(アッガイ)< 1.278(ガンダム)


ぴろすけ

案外アッガイの方が重いのですね。
廉価版なのにな。。

MA-08 ビグ・ザム

モビルアーマーはどえらいスラスター推力です。

  • 580,000÷1,021,200=0.567(ビグザム)< 1.278(ガンダム)
ハロAI強化ver.

ビグ・ザム 重イ!


ぴろすけ

ビグ・ザムはジャブロー攻略用として開発された機体ですが、重力下で転んだら起き上がれないと言う事なのかな。。

おそらく高出力を確保する為、ジェネレーターに多くの重量をとられているのでしょう。

また、メガ粒子砲を27門も装備している点や、I・フィールドも装備している影響が出ていますね。

ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉(ジェネレーター)

2013年8月20日
Iフィールド

I・フィールドとバリアー

2013年8月20日

機動力を捨てて最高の攻撃力と防御力を手に入れると言うのが数字上でも見て取れます。

MAN-08 エルメス

  • 645,200÷163,700=3.941(エルメス)> 1.278(ガンダム)
ハロAI強化ver.

エルメス 速イ!


ぴろすけ

エルメス 桁違いの速さ!

ここまで来ると中のパイロット、ララァ・スンの体はついて来れるのでしょうか?

アムロシャアが感情的になり、ゲルググとガンダムで本気でやり合って交戦している中に割り込んで来れたのも納得いきます。

この数字を見ても、シャアはエルメスがいなかったらアムロにやられていたんだろうなぁ。

と思いますが、「戯れ事はやめろ!」と赤い人に言われそうなのでこの辺で。。

ちなみに。。

  • 79,900÷53,500=1.493(ゲルググ)> 1.278(ガンダム)
ハロAI強化ver.

シャア。
ガンバレ。。

10 件のコメント

  • このガンダムの推力、推進剤も含めた総重量を持ち上げることができないんですよね。
    脚のジャンプ力を併用して…と書かれた記事も見かけることがありますが、重力加速度をナメているとしか思えません。物理を学んだことがある方なら分かることですが、着地の場面での推力は1前後ではソフトランディングできないはず。空中戦なんて夢のまた夢です。
    現用戦闘機の2~3倍程度と考えれば現実的、程度の考えてこの数値を設定したんでしょうね。

    話が変わって、ゲルググを圧倒するシーン。マグネットコーティングだけでは、避けることはできても接近戦には絶対に持ち込めません。推力に差があるんですから。なので、恐らくマグネットコーティング処理と同時に推進器をもっと大きなものに替えたと考えるのが妥当でしょう。実験機なので絶えず高性能のパーツに差し替えていたんでしょうね。

    • 難問さん
      コメントありがとうございます。

      重力加速度や、接近戦の考え方。
      まだまだ新しい切り口での見方があるのですね。

      物理や化学は得意ではないですが、難問さんの考えを基にガンダムが成り立っている理屈を考えるのもガンダムを楽しむ1つの要素だと考えています。

      苦しくなったらミノフスキー技術!

      と言う今までの定説を覆せるか!?

      新しい理論や理屈。どなたかご教授お願いしまーす。
      みなさまのご意見等、あればお聞かせ下さい。

      新しいイシュー。
      ありがとうございます。

  • 空中戦をロケットノズルだけでやるのは無理じゃない?
    電力だけは余裕がありそうだから、ドローンみたいなローターを補助推進器に使うべきでしょ。どうせ大気圏は離脱できないんだし、ローターでいいのではないでしょうか。
    あとは外観的にどこに付いているかだが。胸のダクトとか膝の穴とかか。できれば外付けのアタッチメントがあったことにしてほしいな。豊富なオプションが設定されていたとかで。

    • ドロローンさん
      コメントありがとうございます。
      モビルスーツ全般に言える事と思いますが、スラスターは背面についてるケースが殆どです。

      体をひねったりして反動を生むAMBACシステムだけでは重力下では説明がつきにくいですよねー。
      リアルロボット系と言われるガンダムも色々と盲点はあります。

      ガンダムドローンカスタム。
      ありかな。。

  •  ロケット燃料にしてもジェット燃料にしても、地球上で重量物を垂直に持ち上げるには大量に消費します。つまり戦闘初期は満載状態なので、総重量を持ち上げられない推力値の設定は間違いになります。人型をしているということ、垂直離陸をすることは、揚力が発生しないことを意味します。
     そうなると、回転翼の補助による浮揚が必須になるでしょう。反応炉による電力の発生はBWRかPWR方式になるでしょうから、効率的に言って1000KWレベルの設定値では低すぎで間違い。それなら反応炉なんか必要ありません。そういう意味で、電力に余裕があると考えるのは妥当かと思います。電気機関車などの確定出力の値と比べてみましょう。同レベル以上と考えれば、ドローン様の浮上システムは現実味を増すかもしれません。

    • ジェットさん
      コメントありがとうございます。

      ドローンの様な浮上システム。
      現実的ですかね。

      この前、ザブングルに出てくるウォーカーギャリアを観てて、背中にドローンみたいなのがついてるなー。と思ってました。
      ただ、背面だけなので、これも飛ばないかー。

      多々在る空想ロボット系の理論を現実的に解釈すると無理だらけ。
      でも夢やロマンが詰まっているから、私はガンダムが大好きなのだと思います。

  • ギャリアタイプを見てみましたが、ローターが巨大過ぎて瞬発力が低そう。
    車などのタービンの特性を考えると、レスポンス重視の場合はローターが小さいんです。シーケンシャルターボは大きさ違いのタービンを2つ使っていますが、その理由はレスポンスとパワーの両立。ギャリアタイプはパワーを出す前にレスポンスの悪さから撃破ですな。
    レスポンス向上のためにロケット噴射は絶対必要。ローターは燃料節約には必需のはず。
    あと、背中にノズルが付いているケースが多いことは、足裏やその他各部の補助ノズルで補正できるのではないかなと。ガンダムだと、胸のダクトをスラスター兼用と書かれた資料があったような・・・

    • ドロローンさん
      度々コメントありがとうございます。

      宇宙での汎用性も含め、モビルスーツの推進装備を仮に弄れないとして考えたとき、地上でのSFS(サブフライトシステム)はドダイみたいな翼の揚力とジェット推進機で飛ぶのではなく、ドローンの様な小型なローターを沢山散りばめ、スラスターが付随する的な機体が最適という事でしょうかね。

      仰るとおり、モビルスーツの足裏や胸部のスラスターを活用すればレスポンスの問題は補えると思います。

      仮にそうであれば、ドダイと比べるとかなり軽量で安く仕上がるような気がします。
      機動性能もよさそう。

      ガンダムの世界でのSFSのあり方の根幹が揺らぐような内容ですねー。
      面白い!

  • リアリティ出すために推力を記載したのでしょうか
    これは出すべきではなかったですね、どう考えてもおかしい数値です
    架空の記号をつかって、あの世界だけの数値を設定しておけばこんなことにはならなかったかと。
    55tもの重量物をたったあの推力で満足に動かせないのは誰でも分かる事です。
    戦闘機は記事の通り翼を利用して最大限の空力を使ってあの機動力です。
    もしガンダムを戦闘機並みに動かしたいのなら推力は今の10倍は必要です。

    • 匿名さん
      コメントありがとうございます。

      少し意味合いは違いますが、本記事で記載した数値はパワーウェイトレシオみたいな域を出ない数値です。
      運動能力に直結する数値としては、ご指摘の通りと思います。

      特殊な記号も使わず、用いられた数値で劇中では大活躍しているので、これをどう説明するか。
      ミノフスキー技術が関与してる裏話があるのかないのかは分かりませんが、答えのない議論が盛り上がっていくのもガンダムの鮮度が保たれている理由の一つだと思います。
      なにかいい理屈がないかなぁ。
      設定がある以上、どうにかして立証したいものですね。

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    ぴろすけ

    ガンダムは好きですが、宇宙世紀でないシリーズは詳しくありません。 シャアとアムロが織りなす世界観が好きなのです! 「塾長」と称していますが、ただの一年戦争ヲタク。 熊本県在住 普通のサラリーマン。 階級は伍長あたりで、もちろんオールドタイプであります。。