モビルスーツの運用方法は主に砲撃戦と接近戦になります。
接近戦の中でも格闘戦や白兵戦になった場合、ヒートホーク等の実体物を加熱する等して、威力を増して武装する方法が一年戦争開戦当初は一般的でした。
しかし、モビルスーツに搭載されたジェネレーターの高出力化に伴い、携行武器はビームを用いたビームサーベル等に移行し、より強力な物へと変化していきました。
宇宙世紀になって最強の刃物となったビームサーベル。
どの様な仕組みになっているのでしょうか?
宇宙世紀 最強の刃物
ビームサーベルはミノフスキー技術の産物です。
ビームサーベルと言う名前から考えても連想できると思いますが、簡単に言うと
・ビームを刀にした剣
です。
メガ粒子砲でも解説しましたが、ビームとはメガ粒子の事で、ビームサーベルとはメガ粒子を刃の形にして「剣」としているのです。
しかし、メガ粒子は放出すると次第に減衰して消えてしまいます。
それを刃の形状で保っているわけですが、一体どの様にして形状を保ちながら威力を発揮させ続けるのか?
それは、またしてもI・フィールドの特性によって刃を形成するのを可能としているのです。
I・フィールドを利用した「刃」
I・フィールドはメガ粒子を通過させないという特徴を持っていて、電磁誘導することによりI・フィールドの形状をある程度自由に変化させることができます。
この特徴を利用して、I・フィールドを筒状に展開させて その筒にメガ粒子を流し込む形で、「刃」を形成させています。
刃となるビームは、ビームライフルと同様で、サーベルの「柄」の部分にあたるエネルギーCAPに蓄えられています。
下記の図を参照してください。
このエネルギーCAP内の縮退寸前のミノフスキー粒子に最後の負荷をかけ、I・フィールド内に流し込む前にメガ粒子に変化させます。
そして、ビーム(メガ粒子)を流し続けることによって、減衰するビームを補い、刃の形状と威力を維持させているのです。
また、敵(相手)が同じくビームサーベルで戦闘をしてきた場合、サーベルの刃の形状をつくるI・フィールド同士が反発しあう為、切り結ぶことができます。
使用感も実体剣を使っている場合と相違がほとんど無く、難しい操縦技術等 必要としませんでした。
またガンダムは、ビームジャベリンという武器で武装する事があります。
これは、「剣」というより、「槍」という感じなのですが、ビームの部分は尖った形状をしています。
ビームジャベリン装備例。
トゲトゲしてル。
これは、I・フィールドを電磁誘導して形状を変化させているので、この様な形状にさせる事が可能なのです。
また、ビームの放出量がサーベル形状に比べ少なくて済むので、長時間の作戦などは、このジャベリン形状が使われることがありました。
ビームサーベルの弱点
上記した理屈からいくと、エネルギーCAP内の縮退寸前のミノフスキー粒子がなくなってしまえば、ビームサーベルが使えなくなることを意味しています。
ランドセルの定位置に戻すと多少の補充は可能だそうです。
丸腰状態になる可能性すらありますが、実際 エネルギーCAPの残量切れのシーンは見たことはありません。
とは言えど、ノリス・パッカードが搭乗したグフ・カスタムは、実体剣のヒート式サーベルを使っています。
ランバ・ラル等が搭乗した当初のグフはビーム式のサーベルが採用されていましたが、その後に造られたグフ・カスタムは実体式サーベルを加熱する物をあえて使っています。
これは、戦争が長期化し地球においてのジオン勢力が弱まることを危惧し、個々の戦闘能力の高さが地球上での存続を左右する事に対しての対処であったと考えられます。
これはノリス・パッカード自身の考え方が、機体のカスタマイズに現れる形になっています。
万が一、著しいエネルギー不足に陥っても威力こそ落ちますが実体剣ならば使い続ける事が可能なのです。
まとめ・考察
この記事の冒頭で、ビームサーベルは宇宙世紀最強の「刃物」と紹介しました。
しかし、どちらかと言うと宇宙世紀最強の「溶断機」の方が正しいかもしれません。
溶断機とは、文字通りとかして分断させる機械ですが、同じくビームサーベルも熱で溶かしているだけで斬ってはないのです。
溶接棒を用いれば、ホワイトベースの外板を修理できるヨ。
嘘だけド、出来る気もすル。
モビルスーツを一刀両断してしまう熱量で考えれば、相当なエネルギーですね。
持っている手は溶けたりしないのだろうか?
すいません。
以上 余談でした~。
エネルギーCAPとは、メガ粒子になる直前の状態を詰め込んで持ち運べる「箱」みたいな物です。