モビルスーツの装甲は何で出来ているか?
色々とスペックを見てみると、、
- ガンダリウム合金
- ルナチタニウム
- 超硬スチール合金
- etc…
ガンダムの世界での架空の素材ですが、ジオン・連邦 それぞれ採用している素材は異なります。
装甲材の違いを整理してみました。
ジオン系の装甲材
モビルスーツを最初に開発したのはジオン公国ですが、その装甲材は
超硬スチール合金
と呼ばれます。
これは、現代兵器に多様されている装甲(熱い鉄をローラーで押し出し、表面を硬化処理したもの)に近い性質を持っています。
加工がしやすく比較的安価であった為、国力と資金力に難があったジオン公国は超硬スチール合金を迷い無く採用しました。
その当時、新兵器であるモビルスーツは、運動能力や汎用性に目が向けられ、装甲の重要性には重きを置かれていなかったのかもしれません。
UC0074にザクIをロールアウトしたジオン公国は、施工性・経済性を見て超硬スチール合金での量産を決定しました。
地球連邦の装甲材
一年戦争が開戦し、ジオンのモビルスーツの前に大きな損害を出してしまった地球連邦軍。
モビルスーツを開発する「RX計画」を「V作戦」に切り替え、本気でモビルスーツの開発を行います。
ただ単にジオンのモビルスーツを模倣するのではなく、連邦の資金と技術力を結集させ、ジオンのモビルスーツを凌駕する独自のモビルスーツ開発を行いました。
その産物・成果として、フィールドモーターシステムやビーム兵器の搭載が主に挙げられますが、もちろん装甲材でもジオンを凌駕する技術導入が進められたのです。
それが、試作機ガンダムに採用された
ルナチタニウム
です。
チタン系の素材を加工して装甲材としましたが、チタンは色々な特徴とクセがあります。
- 高い耐食・耐熱性
- 鋼鉄と同等の強度をもちつつも、はるかに軽量
などが挙げられ、旧世紀では潜水艦や一部の航空機に採用されていました。
しかし、短所もあります。
- 加工が困難
- 値段が高い
などがあり、真直ぐにコストと製造期間に反映してしまいます。
つまり、量産に向かないと言う意味です。
しかし、一年戦争開戦直後、ジオンのモビルスーツの威力の前にコテンパンにやられていた地球連邦軍は、性能を凌駕することにこだわり、意地でもチタン系素材の装甲にこだわりました。
ザクが所持するザクマシンガン程度の攻撃を跳ね返す性能を求めたのです。
ジオン。ただで済むとは思うなよ。
地球連邦の意地とプライドに賭け 徹底的に開発をおこない、その結果 ガンダムを代表するRXシリーズには「ルナチタニウム」
ジム等の量産機には、ルナチタニウムより強度は落ちますが、加工性が改善された「チタン系合金」や「チタン・セラミック複合材」が採用され、ジオンの超硬スチール合金を上回る装甲性能を量産化させたのです。
ジムはビーム兵器を所持しつつ、ザクマシンガンを跳ね返す装甲を得て、ザクにとっては破壊困難で返り討ちにあってしまう性能差が生まれる事となりました。
一例として、アムロとシャアが初めて交戦した時、ザクマシンガンで直撃したガンダムが無傷だった情景を見て、
ば、馬鹿な、直撃のはずだ!
とシャアが驚く描写があります。
ルナチタニウムとガンダリウム
ルナチタニウムはその強度が故、加工が難しく、RXシリーズなどのハイエンドシリーズに採用されるに留まりました。
しかし、この素材を多く使いたい!
この技術開発は進み、一年戦争後、アクシズが加工性を向上させたルナチタニウムを開発し、これを
- ガンダリウム・γ(ガンマ)
と呼んだため、その前身であるルナチタニウムは
- ガンダリウム・α(アルファ)
と呼ばれるようになります。
そしてこれらを総じて「ガンダリウム合金」と呼び、広く普及する事になりました。
ですので、
- ルナチタニウム=ガンダリウム合金
と言う事になります。
細部は違えど、同じものなのですね。
まとめ・考察
ジオン公国はモビルスーツ開発におけるパイオニアでしたが、装甲材については終戦まで超硬スチール合金を採用しました。
と言うより、資金と時間の問題で他の素材を模索、加工する技術を取得することが出来なかったのです。
ジオンの弱みを連邦の強みに変え、したたかにモビルスーツを後発ながらも開発した地球連邦は一年戦争の短い期間にジオンの技術を追い抜いてしましました。
一年戦争緒戦のモビルスーツによる圧倒的な戦力インパクト。
壊滅寸前にまで追い込まれた危機感と恐怖から、そのプライドと威信に賭け全力で兵器開発に取り組んだのです。
しかし、それがやれてしまった事で、地球連邦の鼻はギューンと伸びてしまいました。
ジオンはテロリストレベルであり、同等にあらず。
この驕りが地球連邦の腐敗を加速させたのかもしれません。
その象徴がZガンダムで登場する組織「ティターンズ」に凝縮されているのかもしれませんね。
以上、余談でしたー。