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宇宙移民計画は一年戦争勃発の発端とも言えますが、宇宙移民者を戦争へ駆り立てる動機を整理していくと、ジオン・ズム・ダイクンが唱えた
「ジオニズム」

という思想にたどり着きます。
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所属 ムンゾ自治区(ジオン共和国)
出身地 地球(?)
所属部隊
年齢 59歳(享年)
階級 ムンゾ自治区議会議長(ジオン共和国首相)
能力 政治活動・指導者・思想家

歴史が動くとき、そこにはいつも「~イズム」という主義主張を唱える人が出てきます。

それが多くの影響を与えるものであれば、関与する人間が集まり「プロパガンダ」と呼ばれる政治的意図を持つ表現・宣伝となります。

やがてそれが強く心を打つものであれば、地域や国を超えて「イデオロギー」と呼ばれる人々の行動を根本から動機付けさせるエネルギーになります。

  • イズム = 主義主張
  • プロパガンダ = 政治的意図を持つ表現・宣伝
  • イデオロギー = 人々の行動を根本から動機付けさせるエネルギー

すなわち「イズム」が「プロパガンダ」となり、をれを人々が「イデオロギー」として行動・活動する時に歴史が動くのです。

歴史が動く節目にはその「プロパガンダ」に異を唱える者が反発をして戦争が起こります。
そこに根付いている「イデオロギー」が強ければ強いほど戦争の規模は大きくなる傾向にあるのではないでしょうか?

ガンダムのストーリーの根幹とも言えるジオン・ズム・ダイクンの「イズム」
それを後押しした「プロパガンダ」と「イデオロギー」とはどの様なものだったのでしょうか?

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 宇宙移民者によって培われた「エレズム」

ジオン・ズム・ダイクンは多くの宇宙移民者に支持される「ジオニズム」を提唱しますが、ジオニズムにはそれを構成する3つの要素があります。

その1つ目がこの「エレズム」です。

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宇宙移民計画が始まり40年が経った頃、総人口の40%およそ50億の人がスペースコロニーに移住していました。

この頃になると、コロニーで生まれコロニーで育ち、そのまま生活している人が殆どを占め、もちろん地球に行った事が無い人が大半で、スペースコロニーから眺める青い地球はあこがれの場所。

生命の源である聖地として見られていくようになります。

しかし、その時地球に残っている人は地球連邦政府高官や特権階級の人等で、一般人が宇宙に追い出されていると解釈もできる状況でした。

宇宙移民計画は環境が破壊された地球を自然に還す事が目的という無垢な想いであったはずなので、地球に残っている人たちと宇宙に住んでいる人たちの身分や立場の隔たりが大きくなればなるほど地球連邦政府に対する不審が募り

「地球は聖地で人が侵してはならない」
「宇宙に住んでいる人こそ正当な存在である」

という考え方が、次第に根深い思想(イズム)へ変化していきます。

この様にエレズムとは地球の聖地視と宇宙移民者の正当性を訴える内容です。

 宇宙移民者の自治権や独立を訴えた「コントリズム」

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ジオニズムを構成する2つ目の要素が、この「コントリズム」です。

これは宇宙世紀0046に、ジオン・ズム・ダイクン自ら訴えた思想(イズム)で、先に述べた地球に居残っている地球連邦政府高官達は次第に税金収入やスペースコロニーの維持・管理・補修に係るビジネスの利権を手放したくなくなり、政治的に宇宙移民者の主体性が軽視されるようになります。

地球連邦政府の評議会議員であったジオン・ズム・ダイクンは、この事を危惧し連邦会議内で改善を求め発言もしましたが、腐敗した地球連邦政府はこれを一蹴。

これをきっかけにエレズムの正当性を再認識し自身の拠り所としてサイド3に移住します。

地球連邦政府側であったジオン・ズム・ダイクンはサイド3において自治権と国家独立は宇宙移民者の権利であるという思想(イズム)を掲げ、サイド3を中心に国家独立を目指した活動を行います。

コントリズムとは地球連邦と同等な立場になるようにサイドに自治権を与え、国家として独立する権利を訴える内容です。

 宇宙移民者の進化とニュータイプの概念

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ジオニズムを構成する3つ目の要素が、「ニュータイプの概念」です。
これは人の進化を唱えたもので、宇宙移民者に希望を与えました。

現在の人は猿が進化したものと考えられています。

猿は生活の基盤を変えるため、木を降り草原に向かい遠くを見通そうとした時、2足歩行の法を手に入れました。
これにより首に掛る負担が減り、次第に脳が大きくなったのです。

そして人に進化した後も更に英知を得て文明を築き、豊かになっていきました。

要は環境が変わる度に人は進化して行ったのです。

宇宙移民者は地球連邦政府から不当な扱いを受けたり、スペースコロニーの壁一枚外の宇宙空間では浮遊するデブリや太陽から放たれる放射線等、生命に対して色々な危機要因があり、それを肌身で感じながら生活を送っています。

新しい環境に身を置く事になった宇宙移民者は、無限の宇宙を隣に置き、その理解を深め、それを必然とし、それらにより頭脳が活性に導かれ潜在的な能力が表面化していった時、新しい感性を身に付け、ニュータイプに進化することができると説きました。

ニュータイプとは人を超越する進化で、それは宇宙移民者にだけ与えられた希望だとしています。

 宇宙移民者に広く受け入れられたジオニズム

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「ジオニズム」とは、

  1. 地球の聖地視と宇宙移民者の正当性
  2. サイドに自治権を与え、国家として独立する権利
  3. ニュータイプとは人を超越する進化で、それは宇宙移民者にだけ与えられた希望

この3つの要素を融合させて一応の完成形となっています。

完成形になったのが宇宙世紀0049年頃で、ジオニズムは宇宙移民者に広く受け入れられ大きなムーブメントが起こります。

その後ジオン・ズム・ダイクンは0052にサイド3に移住。
その翌年の0053に、その勢いのままジオン共和国首相に選出されます。

この数年の間に首相にまで登り詰めた訳ですが、それは「ジオニズム」が宇宙移民者にとって心底共感できる思想であったのはもちろん、もう一つの要素としてザビ家の存在が大きな後押しとなっています。

 ザビ家の関与とプロパガンダ

活動の拠点となるサイド3は月の裏側に位置していて、その重力を用いてスイング バイを身近で行える事もあり、地理的優位性から地球圏外の惑星航路の玄関口となっていて、また近接する月面都市と独自の貿易ルートを持ち、他のサイドに比べると経済を支える基盤が豊かなサイドでした。
(位置についてはスペースコロニーの配置参照)

その経済基盤構築に深く関与していたのがザビ家の家長 デギン・ソド・ザビと言われていて、多くの政治的・財政的コネクションを持っています。
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デギン・ソド・ザビ(戦時中の風貌)
サイド3でも指折りの実力者です。

デギン・ソド・ザビも同じくコントリズムに共感した宇宙移民者の一人で、ジオン・ズム・ダイクンを後押して国家独立への活動を共に行います。

大きな後ろ盾を得たジオン・ズム・ダイクンはザビ家のコネクションを有効に活用し「ジオニズム」をプロパガンダとして広めていくことになります。

それは宇宙移民者の心を捉え、支持を拡大し、その勢いで一気に首相に選出され、そしてサイド3の独立を宣言しました。

 プロパガンダとイデオロギー

プロパガンダとして宇宙移民者に支持される「ジオニズム」

しかし、地球連邦政府はこの事態を重く見て 独創するサイド3に経済制裁と軍事的圧力を掛けます。

これで宇宙移民者と地球連邦政府の対立が決定的な形となり、宇宙移民者はジオニズムの正当性をより一層深く胸に刻むことになります。

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軍事圧力を掛ける為に、多数のガンタンクがサイド3に投入されました。

その制裁や圧力が強まれば強まるほど宇宙移民者は団結し、それはやがて人々の行動を根本から動機付けさせるエネルギー「イデオロギー」となっていきました。

「ジオニズム」は「プロパガンダ」として広く深く認知され、それを宇宙移民者に強く根付いた「イデオロギー」が後押ししているのです。

地球連邦政府はこの「プロパガンダ」に異を唱え、制裁を加える。

もはや、すでに戦争は始まっています。

そしてこの強く根付いた「イデオロギー」は皮肉な事に、戦争の悲惨さを深める材料となってしまうのでした。

 ジオン・ズム・ダイクンとデギン・ソド・ザビ

サイド3の独立を宣言した後も、ジオン共和国は地球連邦軍から軍事的圧力を継続的に受け続けました。

それに比例し宇宙移民者のイデオロギーは、より強く自ら支持するプロパガンダに向けられ、混乱と圧力はより深刻化していきます。

ジオン・ズム・ダイクンはニュータイプの概念を説いていた事もあり、この状況を穏便に、話し合いにより解決したいと考えていましたが、その圧力は留まるどころか強くなる一方で、やむを得ずデギン・ソド・ザビが主張する防衛隊を組織することになりました。

時代の状況からジオン・ズム・ダイクンもそれを黙認しましたが、最終的にはジオン共和国内が穏健派(ダイクン派)と強硬派(ザビ派)の2大派閥に別れ、ベクトルが合わなくなっていきます。

この後、ジオン・ズム・ダイクンは暗殺され強硬派が勢力を増し、ジオン共和国はジオン公国となり「ジオニズム」は戦うための動機付けにすり替わっていきます。

それも「ジオン公国のプロパガンダ」となり、その時流に乗った宇宙移民者たちの「イデオロギー」はザビ家への支持と戦争による地球連邦打倒のエネルギーに成り変っていきました。

ジオン・ズム・ダイクンの説いたニュータイプとは一言で言うと、戦争なんてしなくていい精神を持つ人の進化の事を言います。

ジオン・ズム・ダイクン亡き後、ザビ家が説いたニュータイプとは進化して優良人種となり、その優良にならなかった人は抹殺すべきとしました。

履き違えられた「ジオニズム」
ねじ曲がった「プロパガンダ」
利用される「イデオロギー」

これについては、別の機会に記述したいと思います。

 まとめ・考察

ジオニズムについて記述しました。

「ジオニズム」とは、

  1. 地球の聖地視と宇宙移民者の正当性
  2. サイドに自治権を与え、国家として独立する権利
  3. ニュータイプとは人を超越する進化で、それは宇宙移民者にだけ与えられた希望

これらが融合し、一つの完成形となっています。

例えば、家に帰ってニュースを見たりしてると

  • ~イズム
  • プロパガンダ
  • イデオロギー

これらの言葉をよく耳にします。

政治家やニュースキャスターらが多用している気がしますが、言葉の意味が分かっている事が前提で使われていて、見ている側にとってはその定義が分かりにくいなぁ。と感じた事がありませんか?

プロパガンダ?イデオロギー?

意味や定義を考えながらニュースを理解するのはおっくうです。(少なくとも私はそうです。)

ガンダムの文献なども見ていると同じで、戦争に向かう動機として大事な要素である「ジオニズム」は上記した理由により、あまり知られていない、もしくは伝わっていないような気がしたので、記事の冒頭にそれらの定義をはっきりさせた上で、この記事を書きました。

なにはともあれ、宇宙移民計画によって身分の格差が生まれた事で、宇宙移民者は自らの正当性を訴える「ジオニズム」を提唱しました。

その中心人物がジオン・ズム・ダイクンであり、それをバックアップしたのがザビ家です。

宇宙移民者の訴えは、いつの間にか地球連邦との対立に代わり、一年戦争勃発への大きなきっかけとなったのです。

ただ、ダイクンが唱えたジオニズムとザビ家が唱えたジオニズムはニュアンスが異なります。

このザビ家の自己都合にすり替わったジオニズムについては別の機会に記述しますので、しばしお待ちを。。

以上、余談でしたー。

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