一年戦争勃発の原因の一つ 宇宙移民計画。
宇宙移民者は人工的に造られたスペースコロニーの内壁を新たな大地としました。
宇宙に住まうためのスペースコロニーとは、どのような物だったのでしょう？
スペースコロニーの形状
スペースコロニーの断面はこの様な形で、幅は6ｋｍ 。
全長は30ｋｍ以上。
型によっては40ｋｍ以上の物もあるみたいです。
ミラー部分が可動するようになっていて、太陽光を反射させ光を取り入れます。
この巨大な筒を約2分に1回転させる事により、筒の内壁に遠心力で人工的な重力（1G）を作り出します。
開放型と密閉型スペースコロニー
上記で解説したスペースコロニーは、宇宙移民計画が発動して比較的後の方に作られた「開放型スペースコロニー」と呼ばれるものです。
可能な限り太陽光を取り入れ、景観や居住環境を重視して造られたコロニーです。
開放型スペースコロニー内のイメージ図
宇宙も、地上の自然も感じる事ができるハイブリッドな構造です。
森や湖も作られていますが、居住区や工業地区にする事も可能です。
（出典：gigazine）
そのベースとなるのが下図にある「密閉型スペースコロニー」です。
ミラーが無く、スペースコロニーの外壁は完全に遮蔽されていて、外部からの太陽光を取り入れる事ができません。
もはや、巨大な乾電池に見えます！
コロニー内部には巨大な照明があり、それを人工太陽としてスペースコロニーの内壁を照らしているのです。
この密閉型スペースコロニーは宇宙移民計画初期に作られ、ジオン公国の本拠地「サイド3」などに多くみられる物です。
「閉じ込められている」という閉塞感が強く、後の開放型スペースコロニーの登場で密閉型スペースコロニーに住んでいた宇宙移民者のストレスや連邦に対する反発を上増しした1つの要因と考えられています。
スペースコロニーの環境
この内壁に家や道路、人工の川等を作り人が生活しています。
設定では1つのスペースコロニーに、約2000万人以上の人が住んでるらしいです。
ちなみに東京都の2004年度の人口が1250万人だそうです。
それを考えるとスペースコロニー内は超過密状態！！
へんな伝染病とか出てきたらどうするんだろう？
ガンダムは、あくまで空想アニメです。
きっとテクノロジーで解決しているのです。
前向きに考えましょう！
宇宙移民者は宇宙空間に漂うこの巨大な筒の中で生活を強いられているのです。
スペースコロニーの兵器転用
一年戦争が始まる頃になると、スペースコロニーで生まれ育ち、やがてスペースコロニーで死ぬという一生を宇宙空間で過ごす人も出始めてきます。
そんな生活の基礎となるスペースコロニーを、スペースコロニーに住む人によって「兵器へ転用する」という暴挙が始まったのです。
ジオン公国は、地球連邦に比べ国力が1/30しかありませんでした。
故に、使えるもの・利用できるものは知恵を絞って活用しなくてはなりません。
国力の差と、今ある環境を最大限に活かそうとして思いついた作戦なのでしょう。
ケース1
巨大な質量を持つスペースコロニーを隕石のように地球に落下させる。
これが開戦当時の一週間戦争で実施した「ブリティッシュ作戦」です。
スペースコロニーを落としたことによる地上への被害は、広島原爆の300万発分、震度9程度の地震が起こる計算になるそうです。
【動画】コロニー落としの様子だヨ
ケース2
スペースコロニーの巨大な筒を利用してレーザー砲を作る
スペースコロニーの巨大な筒を砲身として利用するため、そこに住んでいた人々を強制的に退去させました。
そしてレーザー砲「ソーラレイ」を作ってしまったのです。
口径6ｋｍという、バカでかい代物でした。
ソーラレイ発射の様子だヨ。
【動画】ソーラ・レイ発射の様子
こうして自分たちで作り上げた人類のフロンティアを、人を殺戮するために利用する悲惨な道具としました。
要点・まとめ
スペースコロニーはこの様に兵器転用されていきます。
ガンダムは空想アニメですが、実際の現在の地球を見れば自爆テロなどが頻発し、己の命と引き換えに他人を殺傷すると言う、これまた暴挙をやっています。
この様な惨事を繰り返さないように、ガンダムにはちょっとしたメッセージが込められているのです。
ガンダムの世界ではこのようなスペースコロニーが地球の周りに無数に配置されて、例えばジオン公国もその無数に配置されたスペースコロニー郡の一つを本拠地としています。
一年戦争時の地球と月を中心とした宇宙空間の構成は、どの様になっているのでしょうか？
・・・つづく
ジェラルド・オニール氏によって立案されたスペースコロニー。
オニール型とかシリンダー型などと呼ばれます。
（出典：gigazine）