アムロやブライトが乗っているホワイトベースやジオン公国軍の超兵器アプサラスはフワフワと空中に浮くことが出来ます。
ホワイトベースは翼こそついていますが、ホワイトベースの形状を考えると、あの翼だけで揚力を得て飛んでいるとは考えにくく、アプサラスなんかは翼そのものもがありません。
それらは「ミノフスキークラフト」と呼ばれるミノフスキー技術の応用で飛行しているのですが、大質量の物体を空中に浮遊させる事が出来るこの「ミノフスキークラフト」とは、どの様な技術なのでしょうか?
ミノフスキークラフトの仕組み
ホバークラフトってご存知ですか?
ホバークラフトとは船体の下部から高圧空気を水面や地面に噴出し、地面や水面を押す形で船体を浮揚させて走行する乗り物です。
ホバークラフトです。 大分県では客船として実用されていましたが、現在は運行していません。 |
ミノフスキークラフトの考え方は簡単に言うと、このホバークラフトと一緒です。
違う所は高圧空気で浮揚させるのでなく、I・フィールド同士による反発力によって浮揚させているところです。
I・フィールドとはミノフスキー粒子が高濃度になった場合に発生するもので、電磁誘導しバリアーとして展開させると メガ粒子をも反発させる力を持っています。(詳しくはI・フィールドへ)
また、I・フィールド同士もお互いに反発する性質をもっているので、その性質を利用しつつ、ホワイトベースの下部に重ねるように電磁誘導し連続展開させると I・フィールド同士の反発力で浮揚させる事が出来るのです。(下図参照)
ビームサーベル同士が切り結んで、つばぜり合いが出来るのは、互いのI・フィールドが反発しあう為であり、ミノフスキークラフトはその応用となります。
ミノフスキークラフトは推進力として使用するのでなく、浮揚する事に主眼を置いています。
ですので、ホワイトベースには後部にジェットエンジンが付いていて、それによって推進力を得ています。
ミノフスキークラフトの長所と短所
ミノフスキークラフトを搭載したホワイトベース級やペガサス級・サラブレッド級の強襲揚陸艦は宇宙から降下して大気圏を自由に移動し、I・フィールドを展開し続ければ大気圏を離脱することも出来る万能性を保有し、いかなる作戦にも幅広く対応できるという大きなメリットを得る事ができました。
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ペガサス級・強襲揚陸艦 ホワイトベース。 V作戦の象徴とも言うべき艦には、当時の最高技術が詰め込まれています。 |
しかし、場所を選ばない万能性と言う長所を得る事が出来た反面、短所も存在します。
ミノフスキークラフトはミノフスキー粒子を莫大に使用する事と、I・フィールドを形成させた後には、電磁誘導も行わなくてはいけないので莫大な電力が必要となります。
この理由により、ミノフスキークラフトを装備するには高出力のミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉を搭載する事と同時に放熱性も考慮する必要があるので、必然的にプラットホームが大きい戦艦やモビルアーマーに条件が限定される事になります。
万能性を確保できるミノフスキークラフトの短所とは、これらの要因で生産コストが大幅にUPしてしまう事です。
ジオン公国軍は、モビルアーマーである「アッザム」や「アプサラス」にミノフスキークラフトを搭載し、機動兵器の万能性を高めて戦局を打開しようとしましたが、この高い製造コストはジオン公国軍のフトコロ事情では、まとまった数での確保が難しい課題となり立ちはだかってしまいました。
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アッザム ミノフスキークラフトを併用し、敵のエネルギーを無効化するアッザムリーダーは、ガンダムの脅威となりました。 |
アプサラス ミノフスキークラフトと大型メガ粒子砲を備えたジャブロー壊滅決戦兵器です。 |
ミノフスキークラフトのその後
しかし、ミノフスキークラフトはやがてモビルスーツにも搭載されるようになります。
と言っても、宇宙世紀0104年の話で、ブライト艦長の息子 ハサウェイが搭乗した クスィーガンダム などです。
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クスィーガンダム ファンネルやミノフスキークラフト 様々な装備があり、圧倒的な性能を誇ります。 |
しかし機体は30m程度の大きさとなり、一年戦争時のモビルスーツの1.5倍程度の大きさとなりました。
単機飛行でマッハ2以上を出す性能を保有し、ビームバリアーやサイコミュ・システムなどが搭載されていて、破格の戦闘力を保有する事が出来ました。
ミノフスキークラフトはモビルスーツにも搭載されましたが、やはりコスト問題が付いて周り、ミノフスキークラフト搭載のモビルスーツはこのクスィーガンダムを含め3機程度しか製造されませんでした。
まとめ・考察
ミノフスキークラフトは艦船も含めた全ての機動兵器の万能性を大幅に高める事ができます。
しかし、上記したクスィーガンダムの例のようなモビルスーツに、ミノフスキークラフトは必要なのでしょうか?
・・・というのは、使い分けてはどうなのだろうか?と思います。
質量が大きい艦船やモビルアーマー 特に艦船については、モビルスーツや武器・格納庫・複数のクルー・その他色々な物を搭載している為、ミノフスキークラフトによってまとめて移動できるという大きなメリットを受ける事が出来ます。
その反面 モビルスーツは搭乗人員は一人で単独で行動出来る事と、比較的質量が小さいので、可変させて飛行形態にして揚力を併用しながら移動する事が出来ます。
この事を考えると、モビルスーツは高コストのミノフスキークラフトを用いなくても万能性を高める事が可能なのです。
もちろん、性能はミノフスキークラフトの方が高い事は分かっていますが、コストや制限を考慮すればモビルスーツを可変させる事で事足りるのではないでしょうか?
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Zガンダム 可変モビルスーツの傑作機です。 逆襲のシャアでは、アムロがZ系のガンダムの配備を熱望したという話があります。 それ程、好まれ高性能であった機体です。 |
- 艦船やモビルアーマー(大質量) ⇒ ミノフスキークラフト
- モビルスーツ(小質量) ⇒ 揚力を併用
この様な使い分けが一番スマートな気がします。
以上 余談でした。。
MSの関節も自機から発せられる粒子で浮力や斥力を得て負担を軽減するという形になっているのかも。
tさん
コメントありがとうございます。
マグネットコーティングではなく、ミノフスキークラフトの特性を活かした関節稼働。
なるほど。確かに理屈としては成り立つかもですね。
マグネットコーティングって永久磁石なのだろうか。。
いや、それなら一度くっついた金属類がとれなくなるから電気磁石なのだろうな。
という事は通電する=ジェネレーター稼働と言う事になるので、ミノフスキー粒子は発生し続けている。
それを関節へ。
この考えは思いつかなかったなー!