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流体パルスシステム

モビルスーツの発祥はジオン公国にあります。

モビルスーツ開発においてパイオニアであるジオン公国軍は、スペースコロニー建設に使用されていた建設重機構造を応用し「流体パルスシステム」という駆動システムを用いてモビルスーツを駆動させています。

流体パルスシステムという駆動システムは、どの様な構造・特徴があるのでしょうか?

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 流体パルスシステムの仕組み

流体パルスシステムとは、簡単に言うと人間の心臓と血液と筋肉の関係に似ています。

流体とは、水や空気等を指します。
簡単に言うと、力を加えると容易に形を変化させる事が出来る物です。
人間の体で例えると、血液に当たります。

パルスとは脈拍とか、短時間に流れる電流や電波などを指します。
人間の体で例えると心臓の動きに当たります。

ジオン公国軍製のモビルスーツは、ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉から出るエネルギーをパルスコンバーターと呼ばれる変流機を介して流体に変換し、それらを動力パイプなどのチューブを通してパルス状に各関節にあるアクチュエーターと呼ばれるパルスエネルギーを動力に変換する装置(簡単に言うと油圧シリンダーです)に送り、各関節を動かす仕組みになっています。

分かりやすく言うと、パルスコンバーターが心臓の役割で、動力パイプが血管、アクチュエーターが筋肉という構図です。

下図を見てください。

image43
流体パルスシステムによるモビルスーツのひじ関節を動かすプロセス。
人間のひじ関節を動かすプロセスと似ています。
基本的に他の関節も同じ構造になっています。

上記の様に、流体パルスシステムの関節(駆動)部分の仕組みは、で示している駆動支点とアクチュエーター(動力装置)が別々になっています。

構造が単純なので、ジオン公国軍のモビルスーツ開発はこの流体パルスシステムを採用していました。

 流体パルスシステムのメリットとデメリット

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流体パルスシステムは上記の様に、人間の構造に似ていて、「油圧」で動くという点では構造が単純に出来ています。
これは、建設重機の仕組みの応用であるので、メンテナンス性が追及された結果が引き継がれています。

各部がパーツ化されているので故障した部分のみを交換するだけで元の性能を取り戻すことが出来ます。
経済力が乏しかったジオン公国軍にとっては、メンテナンス費を抑える事を考慮し 必然的に流体パルスシステムを採用することとなりました。

しかし、逆にデメリットとして 取付部品が多い形になるので、重量の増大や動力パイプの露出、モビルスーツの体積が大きくなったりと俊敏性が求められる格闘戦や白兵戦に不利な面もあります。

例えば、ジムザクⅡの重量を比較すると・・・

  • ジム=41.2t
  • ザクⅡ=56.2t

その差、15tもあります。

そして、最大のデメリットはマグネットコーティングが施せず、機体レスポンス向上に限界がある点です。

しかしながら、戦争初期においてのモビルスーツ運用において十分な機動性を保有し、新兵器「モビルスーツ」として戦場での脅威になっていきます。

モビルスーツの原点である流体パルスシステム。
一年戦争以降はフィールドモーターシステムに主役を奪われてしまいます。

 まとめ・考察

流体パルスシステムについて記述しました。

モビルスーツ開発においてパイオニアであったジオン公国軍は「無」の中から構造物を創造しようとはせず、既存技術を用いて新しい兵器の開発を進めていきました。
国力の少なさや、当時の手探り状態での開発においては正しい選択であったと思います。

しかし、地球連邦軍はジオンに遅れてモビルスーツを開発しますが、機体の駆動システムについては この「流体パルスシステム」を採用しませんでした。
この次の記事で解説する事になる「フィールドモーターシステム」を採用して開発を進めます。

戦争とは技術開発競争でもあります。

ジオン公国軍は心血注いで開発した流体パルスシステムを用いたザクの完成度が高かった事もあり、フィールドモーターシステムを用いて完成されたガンダムが登場した後も、しばらくは流体パルスシステムを採用し続けました。

ガンダムの性能を目の当たりし、終戦間際にフィールドモータを用いたモビルスーツを開発しますが、時すでに遅く敗北してしまいます。

ジオン公国はモビルスーツ開発のパイオニアではありましたが、ビーム兵器や駆動システムの開発については後手にまわってしまい、技術開発の分野で地球連邦軍に追い抜かれてしまいました。

その大きな原因として、開発の先駆者・ミノフスキー博士が地球連邦に亡命してしまった事が挙げられます。

ジオン・ズム・ダイクンを暗殺して国家を納めようとしたジオン公国(ザビ家)は、慢性的に人を軽視する・大事にしない傾向があります。
この事は地球降下作戦が失敗した理由にも繋がっています。

物を構築する・思考を飛躍させる・新しいアイディアを得る。
すべて「人」が導き出す事柄です。
ガンダムを考察していくと、人は大事にするべきです。という事も訴える内容も含まれているなぁ。と感じます。

以上、余談でした。。

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ABOUTこの記事をかいた人

ぴろすけ

ガンダムは好きですが、宇宙世紀でないシリーズは詳しくありません。 シャアとアムロが織りなす世界観が好きなのです! 「塾長」と称していますが、ただの一年戦争ヲタク。 熊本県在住 普通のサラリーマン。 階級は伍長あたりで、もちろんオールドタイプであります。。