一年戦争開戦前、ギレン総帥はデギン公王に次のような展開を進言します。
- 地球連邦軍機動防衛艦隊の駆逐
- 月面都市グラナダの制圧
- 地球連邦軍本拠地ジャブローへのコロニー落とし
大筋は上記のシナリオで、短期決戦を目論み連邦政府を実効支配する形での停戦協定に持ち込む事が目的です。
一年戦争勃発までの出来事や流れは下記の記事を参照してください。
ジオン公国軍とザビ家
ザビ家による独裁政権体制となっていたジオン公国は、軍の組織を下記の様に編成していました。
ジオン公国の経済・軍・メディア等を掌握し、国家中枢を司るザビ家
ジオン公国軍・軍旗
この旗の下に団結し戦いを挑みます。
ミノフスキー粒子とモビルスーツ
ジオン公国はミノフスキー粒子の立証により、地球連邦軍がこれまで保有し、高い技術力で戦火を挙げてきた観測機器やレーダー等を無力化する技術の開発に成功していました。
この事で、目視による接近戦等が頻発する環境を作り出すことが可能で、来る大戦に向けモビルスーツを開発・量産し体制を整えていきます。
宣戦布告
ジオン公国は開戦のおよそ2か月前となるU.C.0078年10月に国家総動員令を発布しました。
打倒地球連邦を胸に、戦力の充実に加え軍や国民の士気を高めていきます。
そしてU.C.0079年1月3日午前7時20分
ついにギレン総帥により戦線が布告されました。
【動画】宣戦布告後の緒戦の様子
ジオン公国軍の宣戦布告後の行動
宣戦布告後、ジオン公国軍はドズル中将が指揮する宇宙攻撃軍と、キシリア中将が指揮する突撃機動軍とで役割を分担し、本記事の冒頭に記したギレン総帥のプランに基づき部隊を展開します。
連邦軍機動防衛艦隊の駆逐
ギレン・ザビ総帥の宣戦布告の3秒後、ドズル中将が指揮する宇宙攻撃軍により、地球連邦軍軌道防衛艦隊へ攻撃を開始
もちろん戦闘宙域ではミノフスキー粒子が戦闘濃度に散布され、地球連邦軍が保有する索敵やレーダー探査等々の機能が奪われてしまっている状況の中、新兵器モビルスーツが驚異的な威力を発揮します。
100隻程の艦艇で編成された連邦軍軌道防衛艦隊は、およそ2時間程度で手も足もでないまま壊滅したとされています。
支配下の月面都市グラナダと壊滅したサイド
サイド3(ジオン公国)に近く、月の裏側にある都市「グラナダ」は、ジオンの軍備拡大などに伴いジオニックの支社が置かれたりする工業都市で、サイド3建設時から資材搬入の中心基地であった事もあり、古くから深い結びつきがあります。
キシリア少将が指揮する突撃機動軍は部隊を率いてグラナダに侵攻しますが、ジオン公国との経済的な相互関係が強かったため、双方の合意に近い形でグラナダを実効支配する事に成功しました。
一方で、地球連邦政府の管理下にあった サイド1,2,4に対しては強襲し攻撃を加えました。
ジオンの活動に加担しなかった宇宙移民者も「敵」とみなし、地球連邦政府の管理下にあったサイド1,2,4にも攻撃を加えました。
サイド1・2・4は核や毒ガス攻撃により壊滅し、その中のサイド2・8バンチ「アイランド・イフィッシュ」はブリティッシュ作戦実行に向けて拿捕されました。
こうして、悲惨な「一年戦争」の幕が切って落とされたのです。
要点・まとめ
こうして一年戦争は開戦しました。
サイド3 ジオン公国が布告した独立戦争は、同胞である宇宙移民者にも刃が向けられました。
ジオン公国の独立に向けた強い意志を裏付ける行動であったとも言えます。
サイド3がジオン共和国となり、その後ジオン公国と変貌して行く過程は、一年戦争へ至る重要な動機となる部分です。
詳しくは「ガンダムのストーリー。そもそも戦争の原因は何なのか?」を参照してください。